小さいころにふたりは出逢った。
それはとても小さな出逢いで
――――――小さな運命だった。
***
「ほら、こっちこっち!」
僕が彼女を呼ぶと彼女はこっちを向いて笑うんだ。
僕が木に登って彼女に手をさし伸ばすと
彼女はまた、にこって笑って優しく僕の手をにぎる。
「「あっ!」」
でもバランスが崩れて二人とも一緒に落ちてしまった。
たまたま低い木だったし偶然、僕の上に彼女が落ちたから、
僕が木の枝でちょっと頬をかすったくらいで済んだ。
僕も彼女も草の上に座りこんだ。
「ごめんね、だいじょうぶ?」
心配そうに彼女が言った。
「うん、だいじょうぶ。」
「でもほっぺたケガしてるよ。血が出てる。」
そういうと彼女はきれいなハンカチを取り出して
僕のケガしたところを拭きはじめた。
「ハンカチ汚れちゃうよ。」
って僕が言ったけど
「いいの、ハンカチよりルビーくんの方が大事だもん。」
って彼女は言った。
そして仕上げに絆創膏をぺたっとはってくれた。
僕はなんだか心が温かくなって、顔も一緒に熱くなった。
「ありがとう。」
しばらくして彼女は言った。
「・・・あのねっ、わたしルビーくんと会うまでこんなに楽しかったことなかったよ。」
「今までだって楽しかったこといっぱいあるけど、
ルビーくんとの『楽しい』は初めてなの。今までで一番楽しい!」
僕はただ単純にうれしかった。
だって僕も一緒だったから。
「僕もサファイアといるときが一番楽しい。」
「ほんと?」
「うん。」
僕は立って、彼女の手をとった。
彼女もまた僕の手をにぎって立ち上がった。
まるでお姫様みたいだ。
「「これからもずっと一緒にいたいな」」
二人とも同じことを言ったから僕たちは笑った。
――――― ずっと一緒 ―――――
僕たちは小さな手で僕たちの未来に誓った。
***
あとがき
この小さいころのルサは以前からずっと書きたいと
思っていたのでかけて良かったです。
まだ性格が逆になる前なのでけっこうすんなり書けました。
ルビーはやんちゃでサファイアは女の子らしい。
二人ともすごく素直そう。まだ6歳だもんね。
ちょっと悩んだのはサファイアの喋り方。
なまりはいつから出たんだ・・?と思いましたが
小さい頃もなまり全快だったら、
11歳で会ったときもサファイアのこと覚えてるよなーと思って
小さいころは標準語だったんだろうと勝手にそうしました。
(本当勝手だな、おい)
あとはお互いの呼び方。
ルビーはやんちゃな男の子だから「ちゃん」はつけないかなー。
サファイアはお嬢様だから「くん」つけそう。
と思って勝手にそうしました。
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