「サファイア、そろそろ行くぞ。」
「待って父ちゃん、今行くったい!」
自分の部屋から玄関へと向かう。
「お、似合ってるじゃないか。」
「こがん可愛らしいのはあたしにはあんまり似合わんかもしれんけど。」
少し照れた笑顔を父に向けて、ふたりは家を出た。
***
お正月とあいつと
***
今日は1月1日、つまり――元旦。
お正月の格好と言えば、着物。
サファイアは今、父の知人から貰った着物を着ている。
カチャ
ドアが開くと同時にルビーの母が出迎えてくれた。
「いらっしゃい、オダマキ博士、それと・・・サファイアちゃん。
あら、可愛い格好ね。すっごく似合ってるわ。」
「なんか照れるったい。あ、あけましておめでとうございます!」
「明けましておめでとうございます。」
サファイアに続いてオダマキ博士も言う。
「明けましておめでとうございます。さ、中へ入って。」
「あ、ルビーなら部屋にいるわよ。」
「うん!」
***
「ルビー!!あけましておめでとうったい!」
バタンとドアを開けながら入る。
ルビーはドアには背を向けて裁縫やらなにやらしているようだ。
正月だというのに。
「サファイア?まったくノックぐらい・・・」
そう皮肉りながら振り返るとそこにはいつもとは違う装いのサファイアがいた。
「・・・Amazing!どうしたのさ。その格好。」
「あ、その、これは・・・父ちゃんの知り合いの人からもらったったい。・・・着らんともったいなかけん着たと。」
ごにょごにょと言葉を濁しながらサファイアが言う。
やっぱ着らんがよかったかな・・・。
こがん可愛らしか格好、あたしには似合わんやろうし。
するとスッとルビーが寄ってきて、サファイアの髪に触れた。
「!・・・っ何ばすっと。」
髪を突然触られて驚くと同時に顔を真っ赤にしいる。
「すごく・・・似合ってるよ。ちょっとびっくりしたけど。」
まっすぐにサファイアの瞳を見つめてルビーが言った。
あまりに率直に言われたため、サファイアはくるっと回って背を向けた。
静まれと両手で押さえた心臓は大きく高鳴っている。
「どうしたの?」
「なっ何でもなかっ!」
「じゃぁなんでそっち向いてんのさ。」
「別に良かでしょ!」
「・・・もしかして照れてる?」
その言葉はどうやら的中していたらしい。
「しっ、しとらん!」
背中側からでも少しだけ見える耳は、
彼女の言葉が嘘だということを物語っている。
「サファイア。」
彼女は振り向こうとしない。
「こっち向いて。」
それでも振り向かない。
グイッ
ふいに唇がふさがれた。
サファイアはルビーの仕業に顔をカァーッと赤らめて
パニック状態になった。
「なっななな、何ばすっと!!!」
「何って・・・キス?」
「///〜〜・・・っ言わんで!!!」
顔を両手でバッと覆う。
もう、何やの?顔、爆発しそうになってしまったたい。
・・・顔が熱い・・・。
「そうだ、これ。」
ルビーの言葉にサファイアは少しだけ振り向いた。
「君に、と思って作ったんだけど・・・」
ルビーの手には藍色の髪飾り。花の形をしている。
しばらく沈黙の時が流れる。
「・・・ありがとう。」
サファイアの聞き取れるか聞き取れないかほどの小さな声。
そしてようやくルビーのほうを向いた。
ルビーはサファイアに近づいて先ほどの髪飾りを
彼女の髪の結ってあるところにつけた。
「うん、やっぱり似合う。」
ルビーは優しい微笑みを浮かべている。
「ルビー。」
「ん?」
「・・・今年もよろしくったい///」
「うん、よろしく。」
***
あとがき
初のキリ番です!
リクエストされた方のお名前がなかったのですがこんなもので良かったでしょうか。
「ルサで」とだけあったので
勝手に1月にちなんで正月設定にしてみました。
書き終えて見てみると
ははは恥ずかしいっ////
なんだこれ、自分のせいではないんですよ。
ふたりがなんか勝手にですね(黙れ
ルビーが黒かったり白かったりしてますね。はい。
サファイア照れすぎだけど最後は素直なんですよ。
サファはツンデレなんです。たぶん。
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